今田屋 章(いまだや あきら)先生
今田屋内科 院長
医学博士
昭和46年 千葉大学医学部卒 同第二内科入局
昭和49年 柏戸病院内科医長
昭和55年 富山医科薬科大学和漢診療部講師
昭和59年 富山県立中央病院和漢診療科部長
平成5年11月 今田屋内科開院
所属学会・認定医など:
日本東洋医学会専門医・指導医・評議員
日本内科学会認定医
日本リウマチ学会認定医
和漢医薬学会評議員
※全ての情報は掲載時のものです。現在の状況とは異なる場合があります。
掲載:2007/09/01
今田屋内科
今田屋 章(いまだや あきら)先生
駅の近くなのに、とても静かで環境がいいですね~!ホームページを拝見しましたが、先生は漢方にとても力を入れて治療されているのですね。どのような方針で診療されているのですか?
当院では、ほとんどの治療において漢方を第一の選択肢としております。盲腸炎や脳卒中・心筋梗塞等の急性疾患、交通事故などの緊急を要するものには対応できませんが、それ以外の殆どの疾患を診ております。例えば、漢方は糖尿病などにおいて、血糖それ自体を下げることには弱い面があります。ところが、糖尿病が原因で起こる合併症の網膜症や神経症、腎症などには大変有効なのです。ですから、血糖を下げる必要がある患者さんには、直接血糖を下げる効果のある西洋薬を使いながら、漢方で合併症を予防する治療を行なっております。高血糖よりもその合併症が怖いのです。
先生のところでは、主にどのような症状の患者さんを診ているのでしょうか?
そうですね、リウマチのような原因不明の疾患や、アレルギー、各種慢性疾患、不定愁訴、更年期障害、それに、加齢からくる高齢者の疾患を多く診ております。慢性疾患も原因のよく分からないものが多いですね。漢方では原因不明の病気にも対応できます。年齢や性別に関係なく、あらゆる症状の患者さんを診ております。
漢方は、若い人たちにはあまり馴染みがないかもしれないのですが、最近は若い方でも、慢性的な疲労に悩んでいると聞きます…特にこの漢方ナビは、女性の強い味方ですので、家事や育児、仕事にと疲れている女性に向けて、何かいい漢方はありませんでしょうか?
若い女性に多いのは、冷え性ですね。夏でもエアコンなどのために手足の冷えを訴える方がおります。それからアトピー、月経痛を訴える方も多いですね。冷え性に有効なのが、当帰四逆加呉茱萸生姜湯(トウキシギャクカゴシュユショウキョウトウ)です。この薬は特に、手足の冷えに有効で、霜焼けなどにも効果があります。冷え症にもさまざまな症状がありますが、そんな中でも有効なのが、このお薬です。
私もエアコンの効いたオフィスでは、夏でも手足が冷え、辛いものがあります。漢方は女性にとって、頼もしい存在ですね!ところで、何か飲み方等で注意することはありますか?
漢方にもいくつか胃に障るお薬があります。通常漢方は、食前、食間に飲むのが原則ではありますが、胃腸が弱そうな患者さんには、食後に飲んでいただくようにお話することがあります。
胃腸の弱い方は、食後に飲んだほうが良い場合もあるのですね。ところで、先生方は患者さんの健康には熱心ですが、ご自身の健康法はどうされているのかと…何か健康法や趣味はありますか?
気分転換にハイキングを、月一回ぐらいで計画しております。ですが、なかなか行けなくて、計画倒れになることが多いですけどね…信州や、夏場は高い山の涼しいところに行きます。旅行が好きなのでハイキングも兼ね、秘湯巡りなど、静かであまりまだひとに荒らされていないところを探して、歩きまわっております。歩くのがとても健康に良いのです。車ですぐ行けるような所は秘湯ではないですね。
食事等で、なにか気をつけていることはありますか?
お肉類は、あまり食べません。食べるにしても、野菜炒めの中のお肉ぐらいでしょうか…基本的には、魚中心です。結婚式などでお肉料理が出る場合は食べますが、自ら好んで食べることはありません。
食事も関係しているのかもしれませんが、先生は30年も漢方を追究してきたとのことですが…さっきから気になっていましたのでお聞きします!…なんでそんなにお若くいられるのでしょうか?
ハハ!!それはですね、漢方を飲んでいるからですよ!人間は年齢とともに、生命活力と生殖活力が衰えてきます。漢方の世界では、「腎虚」といわれております。肉体の変化としては、骨が弱くなったり、歯が抜けたり、髪が薄くなってきたり、目が悪くなってきたりします。それらはいわゆる老化現象ですが、漢方によってそれらの症状を緩和することができます。「腎虚」の症状には、八味地黄丸(ハチミジオウガン)が有効です。
それから、もうひとつ「瘀血(オケツ)」がありますが、これは血の巡りが滞ることによって、さまざまな症状が出てきます。例えば、目の下にくまができたり、顔にしみが増えたり、歯肉や唇が暗赤色になったり、月経痛や手のひらが赤みを帯びるなどの症状が伴います。「瘀血」の症状には、桂枝茯苓丸(ケイシブクリョウガン)が有効です。40歳を過ぎたら、この両方の薬を飲んでおくと、老化から来る、将来起こりうるであろう病気を未然に予防・緩和することができるというわけです。結果として、若さを維持することにつながります。
この薬は、両方飲んでも問題ないのでしょうか?
40歳過ぎると、「腎虚」・「瘀血」の両方の症状が出てきますから、両方飲んでも問題ないでしょう。
漢方は、アンチエイジングにも効果があるのですね!ここは、アピールしておかないと!!最後になりますが、先生がこれから目指されます医療とはなんでしょうか?
大きなテーマですね…そうですね、二つほどあります。ひとつは、難病といわれる原因不明の病気がありますが、この内のひとつでも、これで治る!という漢方治療を探し出して、極めたいです。もうひとつは、古典を勉強し直したいですね。漢方の古典といわれる中国の医書「傷寒論」のようなものを…漢方を30年以上追究してきた集大成として、自分なりの「傷寒論」を作り上げてみたいです。
先生オリジナルの「傷寒論」ですね!!
本日はお忙しいところ、ありがとうございました。アンチエイジングには、漢方ですね!
今田屋 章(いまだや あきら)先生
今田屋内科 院長
医学博士
昭和46年 千葉大学医学部卒 同第二内科入局
昭和49年 柏戸病院内科医長
昭和55年 富山医科薬科大学和漢診療部講師
昭和59年 富山県立中央病院和漢診療科部長
平成5年11月 今田屋内科開院
所属学会・認定医など:
日本東洋医学会専門医・指導医・評議員
日本内科学会認定医
日本リウマチ学会認定医
和漢医薬学会評議員
※全ての情報は掲載時のものです。現在の状況とは異なる場合があります。
みなさんお元気ですか?今回は、千葉の佐倉に来ています。さっきまで小雨模様だったのに、少し日が射してきました!!なんだかいい感じ!!これから取材する先生は、漢方の道30年のキャリアをお持ちの、今田屋内科 今田屋先生です。診療所はJR佐倉駅北口から歩いてすぐのところにあり、とても便利!どんな話を伺えるのか…お楽しみに!