便秘によい漢方薬Q&A

不快な「便秘」を漢方で解消し、日々スムーズなお通じを
男性よりも女性に多いとされる便秘は、お腹が張る、肌あれ・吹き出物など、さまざまな不快感を伴います。便秘やそれに伴う不快な症状には、漢方薬をお勧めします。
Q:01
Q:食べすぎのせいか、太り気味です。お腹が張って不快感があります
食欲の秋とばかりに、近頃食べすぎの傾向にあり、ちょっと太り気味です。お腹が張って不快感があり、朝の排便がスムーズにできずに困っています。そのためか肌の調子も悪くて、吹き出物にも悩まされており、鏡を見るのが憂鬱です。便秘を解消し、ポッコリお腹をすっきりさせる漢方薬があったら教えてください。
また母は、体は冷えているのに顔がのぼせると、いつも嘆いています。私たちを悩ませる冷えに効果的な漢方薬があったら、ぜひ教えてください。

A:“食欲旺盛型”の便秘は『防風通聖散』ですっきり
便が出ない、出にくいことをひと口に便秘といっていますが、便秘とは大腸内の便の通りが通常時に比べて遅くなり、排便の回数や量が減ったり、便が硬くなったりすることを指します。排便や便通の習慣は個人差があるものですが、一般には24時間から48時間の間、排便が規則的に行われていれば正常と考えられます。3〜4日以上便通がない場合や、便意をもよおしてもスムーズに排便できない時を便秘と考えてよいでしょう。

さて、ご質問のような症状を伴う便秘は“食欲旺盛型”の便秘。3〜4日、便秘が続くとお腹が張って苦しくなったり、肌あれ、吹き出物が出やすくなったりするのがこの便秘の特徴です。このような便秘の原因として考えられるのは、食べすぎプラス運動不足による肥満です。特にお腹の周りや腸管に脂肪がつくと、それが直接、腸を圧迫するために働きが悪くなり、便秘になりやすくなると考えられます。

“食欲旺盛型”の便秘は、その原因となっている皮下脂肪を取り除く必要があります。 『防風通聖散』は腹部の脂肪を取りながら、排便を促す作用がある薬です。また便秘を改善するだけでなく、基礎代謝も向上させますから、肥満を改善しダイエットにもつながる漢方薬といえるでしょう。

Q:02
Q:痔持ちで、ついつい排便を我慢してしまいます。また、便秘が続いており、下剤を飲むとお腹をこわしてしまいます
私の父は痔持ちで、ついつい排便を我慢してしまうとか。何だか気の毒です。また受験生の妹は、ストレスからか便秘が続いているようですが、下剤を飲むとお腹をこわしてしまうといっています。ふたりのような症状に効果的なお薬はありますか?

A:“痔持ち型”には『乙字湯』、“デリケート型”には『十薬』(ドクダミ)
便秘傾向の人は、痛みや出血などを伴う肛門障害(痔)になりやすいといわれています。またお父様のように痔の方は、排便がスムーズに行われないため、トイレに行くのを我慢しがちで、お腹にとっては悪循環です。このような症状には、比較的マイルドな排便作用によって体に無理なく便通を整える 『乙字湯』が適しています。

妹さんのように、刺激の強い下剤を飲むとお腹をこわしてしまう、数日間お通じがなくとも便秘をしている自覚がない、便秘薬を服用する回数が次第に増えてしまう、といった便秘は“デリケート型”。虚弱な方やデリケートな女性を中心によく見られる症状です。このような便秘には穏やかな排便作用がある『十薬』を。民間薬としても知られるドクダミを成分とした漢方薬で、胃腸に負担をかけずに便通を整えますから、便秘薬でお腹が痛くなる方には最適です。

いずれの便秘についても、規則正しい食生活や毎朝のトイレ習慣など、日常の心掛けが大切です。


漢方ミニコーナー
*便は健康のバロメーター*
人間にとって便は健康状態を知る大切なバロメーターです。便は食べ物のカスだけでなく、腸内細菌や消化液の残骸などさまざまなものが含まれています。こうしたものを体内に放置しておくと、新陳代謝が進まず、お腹の張りや肌トラブル、肩こり、腰痛など、多様な症状が起こるようになります。特に女性にとって吹き出物や、肌のハリが失われる原因になるなど、美容上の大敵ともいえます。
漢方では、便秘は体の中に“ひずみ”が起こることによって発生すると捉えており、そのため便を出すだけでなく、体のバランスを調整することが治療の基本です。

“食欲旺盛型”と“痔持ち型”は「実」の便秘といわれ、胃腸が熱を持つことで水分代謝が促進され、便が硬くなる便秘です。胃腸の熱を取りながら便を出す治療が行われます。“デリケート型”は体の機能が低下して起こる「虚」の便秘で、体質を改善する治療が行われます。

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