第七十四回 医療法人社団東方会 東方医院 佐々木 健一先生

略歴

佐々木 健一先生写真

院長: 佐々木 健一(ささき けんいち)先生
略歴: 1983年 中国南京医科大学 医学部卒業
中国の医大付属病院内科医として勤務
1989年(平成元年)来日
1991年 日本鍼灸資格取得
2001年 日本の医師国家資格取得
広島県内の病院にて勤務医
千葉県内のクリニックにて勤務医
2004年 東方医院開業

2019年現在、日本で開業してから16年間総合内科医、漢方総合医として、臨床経験を重ね、西洋薬・漢方薬を組み合わせた総合医療で患者さん一人一人にあった治療を提案し、難病や難治性慢性疾患に対する新しい治療方法など日々研究を重ねています。
健康維持、未来の健康維持を保っていただける様、一人一人に寄り添い限界が無い未来の医療を目指しています。

ナビゲーター:奈美

皆さんお元気ですか??元号も「令和」に変わりまして、気持ち新たな奈美です!

今回は、神奈川県川崎市にあります「医療法人社団 東方会 東方医院」からお届けします!
東急田園都市線・宮前平駅南口を出てすぐの立地なのでアクセスも抜群です。
佐々木先生は中国の大学病院で勤務された後来日され、日本で鍼灸の資格と医師国家資格をご取得なさったそうです。長きに渡り漢方医としての診療を重ねてらっしゃる佐々木先生の漢方への熱い想いをお伺いしてきました!!

東方医院写真


佐々木先生にインタビュー

奈美:

先生、本日はよろしくお願い致します!駅を出たらすぐに看板が見えて、とてもわかりやすかったです。この場所を選んだのには、何か理由があるのですか?

先生:

近隣に住んでいた中で「宮前平」の坂道の風景が元々好きでした。往診や救急の対応も考えていたので自宅から通いやすいことと、天候や患者さんの体調が悪い時、また、仕事帰りなどであっても通院しやすい駅近で開業の物件を探していました。なかなか条件に合う物件がない中で、偶然通りかかった駅前のビル(現:東方医院)があいていたので、運命だと思って即決しました。

奈美:

この場所に開院されたのは運命だったのですね!先生は主にどのような患者さんを診ていらっしゃるのですか?

先生:

心療内科、皮膚科、整形外科、婦人科、更年期外来を主に、東洋医学、西洋医学の混合医療を行なっていて、診療科目も多いので、来院する患者さんも幅広いですね。子どもからお年寄りまで診ています。ご家族に症状や体質をききながら、1歳の子に漢方を処方したこともあります。

奈美:

1歳は驚きです!本当に幅広い年齢層の患者さんを診ていらっしゃるのですね!!先生が日々の診療で心がけていることはありますか?

先生:

「漢方は人間を診て、西洋医学は病気を診る」といいますが、本来の体質を知って、生活、睡眠、生活習慣、食べ物、気候の変化、心理的ストレスなど抱えている問題を掘り起こしながら、身体全身のバランスの乱れと捉え、患者さんを診るようにしています。目に見える症状だけでなく、身体の内側から治癒を図るため、状況によっては二種、三種と複数の漢方を処方することもあります。複数の病院や診療所に通院してもなかなか治らない難しい症状が漢方で改善されれば、新たな治療方針として多くの患者さんのためになれると自負しています。漢方の臨床の研究を重ねて漢方を中心とした西洋薬との混合医療の素晴らしさを患者さんに理解し納得していただきながら治療することに重きをおいています。

奈美:

症状だけではなく、一人ひとりの体質や生活習慣、気候の変化などまで考慮して漢方を処方していただけるのですね。自分にぴったりな漢方が見つかりそうです!漢方の特徴や西洋薬との違いなどがあれば教えてください!

先生:

漢方は、西洋医学では診断がつかないような未病、ストレスや自律神経の乱れなどが原因で引き起こる症状、急性よりも慢性期の疾患に効果が高いと考えられます。例えば、更年期障害によって生じるほてり、発汗、気分の落ち込み、眠れないなどといった複数の様々な症状、皮膚科で処方された塗り薬をいくら塗っても改善しないかゆみや湿疹、ストレス性の不眠や湿疹などが漢方で改善したというケースが多々あります。漢方薬のメリットに「依存性」がないことがあげられるので、ステロイド剤や睡眠薬に抵抗がある方が治療の際に漢方を選択するケースもあります。また、漢方のデメリットとしては、西洋薬は比較的すぐに効果があらわれるのに対し、漢方はゆっくり効いてくるため、「即効性」がないといわれています。漢方と西洋薬を上手く組み合わせて、双方の得意なところを活かして患者さんの症状緩和を目指しています。

奈美:

依存性がないというのは大きいですよね!先生のお話で、漢方の特徴や強みを更に理解できたような気がします。先生が漢方医を志されたきっかけを教えてください。

先生:

自分は中国人で漢方は漢民族の文化なので、日本の皆さんに対して自分は何ができるのかと考えた時に漢方に重きを置いていこうと思ったのがきっかけですね。元々興味はあったので、最初は中国の漢方を勉強していたのですが、中国では「煎じ薬」が主流だったのに対し、日本では「エキス剤」が主流でしたので、エキス剤の処方や複数剤の処方の際の注意などを新たに勉強しました。

奈美:

中国の漢方と日本の漢方では異なる部分もあるのですね!先生が診療の中で、漢方の効果を実感した印象的なエピソードはありますか?

先生:

喉が腫れて咳が続いており、抗生剤を飲んでも効果がないという方のお話をよく聞いてみると、忙しくて睡眠時間が十分に取れておらず、免疫力も低下しているようでした。喉や咳の治療を積極的に行なうのではなく、まずは漢方で睡眠の質や免疫を上げることから始めたところ、喉の腫れも咳も改善された事例がありました。

奈美:

症状や患部だけを診るのではなく、何が原因になっているのかを見極め、漢方で根本的な問題を解決したということですよね!ついつい夜遅くなってしまって睡眠時間が短くなってしまうこと、私もよくあります…

先生:

睡眠は大切ですね。慢性貧血、膝や関節の痛み、高血圧など、色んな症状で悩んでいて、それぞれの症状毎に色んな先生に診てもらっていた76歳の女性が来院されたのですが、根本的な原因はどこにあるのか探ったところ、やはり睡眠障害でした。歳だから眠れなくて当たり前だと思っていたそうなのですが、睡眠が足りないと血流が悪くなって冷え関節や膝が痛くなる、臓器の働きも悪くなる、貧血改善のための鉄剤を飲んでも造血が出来ない、と睡眠障害のせいで全身が悪循環に陥っている状態でした。漢方で睡眠の質を上げるところから徐々に体質を改善していった結果、最終的には顔色もよくなって、慢性貧血含む全ての症状が改善した事例がありました。

奈美:

長年悩まされていた全身の不調の原因が睡眠障害だったとは驚きですね。漢方治療の醍醐味が感じられる貴重なお話をありがとうございました。
ところで、日々お忙しい診療の中で、先生自身はどのように健康を維持されているのでしょうか。

先生:

健康維持のために私も長年漢方をのんでいます。湿疹が出れば六味丸(ロクミガン)、疲れがたまれば六君子(リックンシ)、イライラしたら抑肝散(ヨクカンサン)関連のものや加味逍遙散(カミショウヨウサン)、鼻水が出たら葛根湯(カッコントウ)、といったように、自分のその時の体調に合わせて漢方を選んでいます。あとは、先程も睡眠の話をしましたが、良質な睡眠をとるよう心がけています。診療日のお昼休みも30分間昼寝にあてて、休みの日には10時間は寝るようにしています。睡眠が足りないと自律神経が乱れてしまうので、意識してゆっくりこころや神経を休ませるようにしています。

奈美:

先生自身も長年漢方を服用されて、漢方のパワーをご自身で感じていらっしゃるのですね!先生のお話を聞いて睡眠の大切さを改めて感じたので、自分の睡眠習慣を見直してみようと思います。先生のストレス解消法やご趣味などはありますか?

先生:

ストレス解消法は、旅行ですね。海外は、マレーシアなどの東南アジア、季節が日本と真逆なオーストラリア、ヨーロッパやアメリカにも行きました。国内は、新潟や京都など、紅葉が綺麗だったのを思い出します。その土地の人がどのような生活をしているのか、気候や文化はどのようなものなのかに興味があって、旅行に行く度に気持ちがリフレッシュします。
趣味は、歴史書や社会情勢の本を読むことです。時代の流れをみながら先をよんで、患者さんをどのようにフォローしていけるのか、これからの準備を進めていくことが大事だと考えています。過去の歴史も勉強しながら、過去に世界はこう変わってきたので、これからはこう変わっていくだろう、と予測を立てることも好きです。

奈美:

私のストレス解消法も旅行です!その土地の名物やご当地グルメをいただくのも旅行の楽しみの1つなのですが、先生の好きな食べ物や、食事で気をつけていることはありますか?

先生:

焼肉が大好きですね!疲れたら肉を食べて、ストレス発散にお酒を飲みます!野菜や魚をバランスの良く食べることや、糖分・糖質・塩分を控えめにすることを心がけています。

奈美:

最後に、先生がこれから目指されます医療についてお聞かせ下さい。

先生:

東洋医学と西洋医学の相互の良い点を最上限に取り入れて、治療方法に幅広さと奥深さを持たせていきたいと考えています。老若男女問わず、現在の健康維持、これからの未来の健康を保っていただける様、一人一人に寄り添い限界が無い医療を目指していきたいと思います。

奈美:

先生の今後益々のご活躍に期待しています!本日はありがとうございました!


取材後記

「漢方は人間を診る」といいますが、疾患や症状だけを診るのではなく、患者さんの本来の体質を知って、生活、睡眠、生活習慣、食べ物、気候の変化、心理的ストレスなど抱えている問題を一緒に掘り起こしていく、という姿勢が非常に印象的で、真摯に患者さんと向き合ってらっしゃる先生でした。
取材中に皮膚科の漢方治療前と漢方治療後の患部のお写真を見せていただいたのですが、外用薬だけでは完治が難しかった症状が漢方で徐々に良くなっていく過程に、改めて漢方で内側から根本的体質を改善することの大切さを痛感しました。

■今回の取材先

医療法人社団 東方会 東方医院
〒216-0007 神奈川県川崎市宮前区小台2-6-2 ラポール宮前平3F
TEL/FAX:044-888-2137
URL:http://tohoclinic.com/

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