第五十四回 一番町クリニック 手塚 隆夫先生


略歴
氏名: 手塚 隆夫(てづか たかお)
略歴: 1949年3月21日 栃木県大田原市生まれ
1975年3月 東京医科大学卒業
同年5月 同大学精神医学教室入局
同年11月 同医局助手
1982年9月 学位授与
同年10月 医療法人恵会 皆藤病院副院長
平成2年6月1日 一番町クリニック開設 現在に至る

資格・役職等:

精神保健指定医、精神神経学会専門医、栃木県精神科診療所協会会長、日本精神神経科診療所協会理事、日本東洋医学会専門医・指導医、自立支援審査会委員、介護保険審査会委員、栃木県感情障害研究会幹事、栃木県マイルドデプレッシォン研究会幹事、宇都宮心身フォーラム代表世話人、栃木県こども医療連携委員会委員
一番町クリニック 手塚 隆夫先生



ナビゲーター:奈美


みなさん、お元気ですか?私は相変わらずドタバタ動き回っています!ほんと、一日があっという間って感じです!けど、毎回いろいろなところへ取材に行けるので、好奇心旺盛な私にとっては、このバタバタ感が、案外合っているのかも?

本日は宇都宮に来ています。数年前にも取材で訪れましたが、とても懐かしい気がします。あのときは、取材後に名物の宇都宮餃子を探索していて、うっかり帰りの電車に乗り遅れるところでしたが…今回は、町の中心にあります一番町クリニックへ伺います。どんな取材になるのか?楽しみです!




手塚先生にインタビュー
本日は、よろしくお願い致します。
先生は、こちらに開院してどのくらいになるんですか?

先生:

22年になります。元々は会社をやっていました家内の親が住んでいた場所なんですよ。その会社が規模を拡大するために移転することになりまして、新たに、ここへビルを建てるということになりました。それを機会に、2階と3階を借りて開院することにしたのです。

こちらでは、どのような治療をしているのですか?

先生:

精神科領域を中心に、東洋医学を用いて治療しています。当院は、女性の患者さんが多いですね。

どの年代の患者さんが多いですか?

先生:

年齢的には10代から90代の方まで、年代の幅は広いですね。
特に当院では、子供の治療に漢方を使っております。漢方は、チックや、いらいらした症状が強い小さな子供にも使えます。精神科では、なかなか子供を診るところがありません・・・私は、東洋医学による子供への治療は、とても有効だと考えております。

素直で先入観のない小さな子供への漢方の効果については、この取材で伺った他の先生にも聞いたことがあります。
日ごろ診療で心がけていることはなんですか?

先生:

分かりやすく説明することでしょうか。漢方ナビの趣旨と一緒ですよ!

分かりやすいって、とても大事ですよね!漢方のお話を、もっと聞かせて下さい!

先生:


漢方は使える方剤が多く、副作用が少ないのが特徴でもあります。診察をしっかりとすれば、ほとんど副作用を心配する必要がありません。また、私の専門とする精神科領域の疾患でも多くの症状の緩和に、すぐれた効果を発揮します。適用範囲が広いということは、とても大きな漢方の要素ではないでしょうか。

最初は、「薬剤による副作用をなんとかしたい!」という思いから漢方を使い始めました。昔、入院病棟を診ていたものですから、その思いは強かったですね。

当時も今もあまり変わりないのですが、肝臓の炎症に効果のある有効な西洋薬というのは、実はあまりないのが現状です。ですが、炎症を抑える作用のある漢方の小柴胡湯などは、肝臓の炎症に効果があります。他にも、例えば、薬による副作用の排尿障害などに、八味地黄丸が効きます。

これらは、ほんの一例でしかありませんが、ほんとうに試行錯誤しながら漢方治療を習得してきました。

先生が漢方を使い始めたきっかけは、「薬による副作用をなんとかしたい!」といった思いからなのですね!

先生:

当時は他の先生方もそうだったと思いますが、私も最初は、漢方に対して疑心暗鬼なところがありました。ですが、使い始めてその効果を知ると、はまってしまうのですよね。今残念に思うのは、当時、最初に漢方を推薦してくれた製薬会社の方の話を、お断りしてしまったことでしょうか…もっと早く漢方を使っていたら良かったと、少々後悔しております。

これまで漢方を使ってきて、印象に残ったエピソードなどはありますか?

先生:

うつと躁を繰り返す症状の患者さんで、他のお薬がまったく効かない、といったことがありました。その患者さんに、黄連解毒湯を使ったところ症状が落ち着いたのです。それは、ほんとうに劇的な効果でしたので驚きました。その症例については、私の大学の後輩が、学会でも発表しております。

ところで、日々診療にお忙しい中、先生ご自身の健康法はどうされているのですか?

先生:

頭を静めるために三黄瀉心湯を飲んでおります。他はあまり気を使っていないかもしれません。なんといいますか…自然体、なすがまま、といったところです。

なんだかおおらかでいいなぁ〜! 食事についてはいかがですか?

先生:

やはり、昔に比べるとあっさりしたものを好むようになってきておりまして、和食中心になっていますね。健康には、菜食を中心にバランスよく食べることが大切だと思います。

特にこれには目がない!といった好物はありませんか?

先生:

お寿司が大好きです!

私も大好きです!

先生:

帰りに食べていかれてはどうですか?美味しいお店がありますから!

楽しみ〜!食べて帰ります!
最後に、先生がこれから目指されます医療について教えて下さい。

先生:

患者さんの経済的な負担にならない医療でしょうか…それから私が啓発運動で唱えております単剤処方です。何種類ものお薬を処方する多剤併用に対して、単剤処方なんですね。多剤併用は、それだけ副作用のリスクも大きくなります。単剤処方で効果が得られる治療を提供していきたいです。更には、がんの末期患者に対しての緩和治療にも、積極的に漢方を採り入れていきたいと思います。

私の周りにもお薬を何種類も飲んでいる方がいますが、よほど気をつけないと危険だということですね!私も気をつけます!
本日は、お忙しいところお時間を頂きまして、ありがとうございました。
では、さっそく、美味しいお寿司屋さんを教えて頂けますか?

先生:

ハハハ!…取材より食い気なんですね!



取材後記

先生は、とてもおおらかで、心が大き〜い感じがしました。私は小さな細かいことを気にしがちなのですが、先生と話していたら、私まで気持ちが大きくなって、ささいなことはどうでもいいや!といった心境になりました。
現代社会で生きるということは、誰にでも、精神や心の病にかかる可能性が潜んでいると思います。心のありよう、気持ちの持ちよう…これをコントロールするのは、実は一番難しいことなのかもしれません。

■今回の取材先
一番町クリニック
〒320-0812 栃木県宇都宮市一番町1-10
TEL:028-638-4652

※本文内の情報等は掲載時のものです。
  現在の状況とは異なる場合がありますので予めご了承ください。


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