第四十七回 玉谷クリニック 玉谷 実智夫先生


略歴
氏名: 玉谷 実智夫(たまたに みちお)
略歴:
昭和58年 京都大学薬学部卒業
平成 2年 大阪大学医学部卒業
平成 2年〜 大阪大学医学部付属病院、東大阪市立病院で研修。
その後米国国立衛生研究所(NIH)に留学。
帰国後、大阪大学で循環器・糖尿病・
脳梗塞・老年病の研究・臨床に従事し医学博士号取得。
平成11年 大阪大学助教授
平成13年 医誠会病院総合内科に勤務し循環器病、消化器病、糖尿病、呼吸器病、神経内科の診療に従事。
平成20年 玉谷クリニック開院。
玉谷クリニック 玉谷 実智夫先生



ナビゲーター:奈美


残暑がまだまだ厳しいですが、みなさんは夏バテなどしていませんか?私は仕事柄外出することが多く、干からびてしまいそうです…とはいえ、なんとか夏バテすることもなく、外を飛び回っていられるのは…実は、漢方のおかげなんです!
今回は、大阪市東淀川区にあります玉谷クリニックに伺います。どんな取材になるのか楽しみです!

玉谷クリニック



玉谷 実智夫先生にインタビュー
駅からも近く、買い物するにも住むにもほどよい環境って感じですね!開業される地にこの地域を選んだのには、何か理由があるのですか?

先生:

この町のみなさんとは病院勤務時代からのお付き合いです。
体に起こる病気の面だけでなく、患者さん心の悩みなどと接するうちに、少しでもこの町のみなさんのお役に立ちたいと思い、この場所に開業しました。

地域に根ざしての診療をされているのですね!
体に起こる病気が、実は心理的な事情に起因していることって、案外多いような気がします。日常の健康状態から継続的に診てもらえるかかりつけの先生が近くにいるだけで安心感につながりますから、みなさん心強く思っているのではないでしょうか。
ところでこちらでは、どのような患者さんを診ているのでしょうか?

先生:

こどもからご年配まで幅広い年齢層の患者さまに来て頂いています。また在宅医療も積極的におこなっています。生活習慣病、糖尿病を中心とした様々な疾患・症状に対応しています。
場所は商業地と住宅街。診療所の近くにはスーパーもあり、住民の方々の生活の中に位置しています。

日常の診療で心がけていることはなんでしょうか?

先生:

何よりも、患者さんに「納得」して頂くことです。
日々の忙しさから、大切なことを見逃してしまうことを一番恐ろく感じています。どんな小さな不定愁訴でも日常生活の中では大きな問題です。患者さんと話しあい、気がかりに思っていることを一緒に解決していきたいと思っています。
またクリニックを予防医学、抗加齢医学の民間学校となることを目指し、その取り組みの一つとして、三大死因である、がん・脳血管障害・心筋梗塞をはじめ、きっちりとした評価ができる検診を提供することを心がけております。

確かに「納得」って大切なことだと思います。それがないと病気に立ち向かう気持ちにつながりませんし…自分自身の状態を「知る」ってことにもなりますから…。
治療においての漢方についてはいかがでしょうか。

先生:

当院は、疾患の特徴や患者様の体力、希望などを鑑みて西洋医学と組み合わせた治療を行っています。
やはり何事も得意、不得意がそれぞれの薬にあります。たとえば、西洋薬単独であると副作用が心配なとき、漢方薬を併用することで、その副作用を抑えることができたり、併用することでさらに効果を増強させることなども出来ます。
もちろん漢方薬単独のほうが、早く完治することだってあります。私自身なんだか風邪っぽいなという時や忙しくてなかなか疲れが取れにくいなというときなど漢方薬をよく飲みます。

それぞれの特徴を活かすことで最良の効果に繋がる治療は、理想的ですよね!
私も仕事のストレスから血圧が急に高くなって体調を崩したときは、最初に西洋薬で血圧を下げ、ある程度落ち着いてから漢方薬を処方してもらいました。それ以来、今でも漢方の力に助けられています。
先生が漢方に興味をもった動機やきっかけを教えていただけますか?

先生:


「病気」を診るのではなく、「患者」さんを診ることへの転換の必要性を感じたことです。
同じ病気に同じ薬(西洋薬)を出しても、効く人と効かない人がいます。同じ病気でも、愁訴が異なることも多々あります。患者さん個々に合った治療が求められました。その一助に漢方薬がなるのではないかと思いました。
また同じ頃、そもそも病気は、体が何らかのバランスを崩すことで始まることが多いのではないかと感じはじめました。そのバランスを調整するものとして、漢方のすばらしさを知りました。自然に基づいたものの方が本来、体に合っているとも感じています。

病気は、体が何らかのバランスを崩すことで始まる…というのは分かる気がします。
私が血圧で体調を崩したときが、まさにそんな感じでした。これまで治療をしてきて印象に残ったエピソードなどはありますか?

先生:

ある日、ご年配の男性が来院されました。主訴は、寝れないほど足が冷えて仕方ないとのことでした。思いつく西洋薬は全て処方してみました。しかしいくら様子を見ても何度来院されても、全く効果がないとのことでした。困った挙句、当帰四逆加呉茱萸生姜湯という漢方薬を初めは半信半疑で処方しました。少しでも何か改善する可能性のあるものはないかと考えてのことです。
すると1週間もたたないうちに、患者さんがニコニコと満面の笑みで診察室に入ってきました。これまでと違う人のようでした。手足がぽかぽかとして、夜気になることもなくなり、よく眠ることも出来、便秘までも解消されたとのことでした。最も印象に残っているのは、患者さんの笑顔です。
よく話しを聞いてみると、これまで多くのところで「気のせい」「そのうちなんとかなる」と言われ続けており、気持ちの面でも少し弱っていたとのことでした。はじめは、よくわからず処方した漢方薬ですが、その即効性や効き目には驚かされました。

「気のせい」かどうかは本人が一番よく分かっていることですから、とても不安だったのではないでしょうか?でもそれが解消され、本来の状態に戻れて、本当に嬉しかったのだと思います!長い長いトンネルからようやく抜け出たって感じだったのかもしれませんね!
ところで…先生ご自身の健康法について教えていただけますか?

先生:

健康法は、日々の食事に気をつけるという事です。バランスを考え、野菜を必ず食べるように心がけています。
また散歩やウォーキングも好きです。特別なことではありませんが、日々の生活の中で気をつけるようにしています。往診途中の自転車の移動は、いい運動になりますし、よい気分転換にもなっています。ストレスの解消法ともいえるでしょう。

私も先生と同じような感じです。食事は偏らないようにし、仕事は外回りが多いので、少しでも時間が空くようなら地下鉄の一駅くらいは歩きますし、エスカレーターではなく階段を使うようにしています。日常生活の中で体を動かすことって、その気になればけっこうありますよね!
これから先生が目指されます医療とは、どのようなものでしょうか?

先生:

在宅医療も含め、こどもからご年配まで家族みんなで気軽に訪れて、何でも相談できて、地域のかたがたが安心できるよう、地域に根ざした「かかりつけ医」を目指します。そこには必ずどこにも負けない医療レベルの高さが必要だと考えています。
「人を診る」「人生を診る」医者でありたい!そのために今も日々西洋医学、東洋医学を勉強しています。

先生のところでは、セミナーなども開いていますよね!

先生:

そうなんです!どなたでも気軽に参加できる健康セミナーを当クリニックでは実施しております。
一時間ほど、高血圧についてや花粉症など身近な疾患を取り上げ、まずその疾患そのものを知って頂き、予防法や日常で気をつけるべき点や食事療法など簡単にわかりやすくご紹介しています。うまく病気と付き合って頂くために、また出来る限り漢方でいう「未病」の段階で留めて頂きたいという気持ちから実施しております。

先生の患者さんへの想いが、ほんとうに伝わってきます!
本日は、ありがとうございました。


取材後記

地域のかかりつけ医として、西洋医学と東洋医学の両面から高いレベルの医療を提供しているその情熱が伝わってきたのではないでしょうか。
「病気」を診るのではなく、「患者」さんを診る!という姿勢が、患者さんに安心感を与えるのだと思います。

■今回の取材先
玉谷クリニック
住所:〒533-0004 大阪市東淀川区小松1丁目7番15号
TEL:06-6323-8181
URL:http://www.tamatani-clinic.com/

※本文内の情報等は掲載時のものです。
  現在の状況とは異なる場合がありますので予めご了承ください。


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