第三十九回 レン・ファミリークリニック 前田 修司先生


略歴
副院長: 前田 修司(まえだ しゅうじ)
略歴:

1972年4月20日 

宮崎県小林市生まれ
1991年3月 岡山県立岡山一宮高等学校 卒業
1991年4月 宮崎医科大学(現宮崎大学)医学部医学科 入学
1997年3月 宮崎医科大学(現宮崎大学)医学部医学科 卒業
1997年5月 宮崎医科大学(現宮崎大学)医学部附属病院研修医
1998年6月 社会保険小倉記念病院臨床研修医
1999年6月 医療法人愛鍼会山元病院内科
2002年12月 医療法人尚成会あおば内科クリニック
2004年4月 医療法人博鳳会敬愛病院内科
2006年4月 医療法人元気会わかさクリニック
2008年4月 医療法人蓮誓会レン・ファミリークリニック内科医長
2008年9月 医療法人蓮誓会レン・ファミリークリニック副院長
レン・ファミリークリニック 前田 修司先生



ナビゲーター:奈美

埼玉県の草加市に来ています!
このあたりは住宅地といった感じで、まだまだ人口が増えていきそうな雰囲気です!ファミリー層が増えているのかもしれませんね〜?
駅周辺や街道沿いで、マンションなどの住宅建築が盛に行われています。

レン・ファミリークリニック



前田 修司先生にインタビュー
きれいなクリニックですが、開院されて何年くらいになるのですか?

先生:

実は今年は記念すべき満10周年という節目の年です。私自身は、2006年から非常勤でお世話になっておりました。ご縁がございまして2008年の4月から常勤で勤務させていただいております。
漢方を使って、どのような診療をされているのですか?

先生:

非常勤の時代から感じていたのですが、草加市や越谷市などを中心としたこの地域は、人口が現在も増加し医療機関も多い割には漢方を積極的に取り扱う医療機関があまり多くないように思います。医療機関で漢方を積極的に取り扱っていることを患者さんにあまり知られていないのではないか?と思ってもいました。
患者さんに「漢方を処方しています」とお話しますと、驚かれたり、漢方が保険適用になっていること自体ご存知なかったりします。そういう意味では、少しでも医療機関で漢方診療が受けられることを知っていただくべくお役に立てれば、と日々診療しております。
この地域は、まだまだ漢方については、発展途上といった印象なのですね!

先生:

そう思います。西洋医学的な医療があたりまえに受け入れられている現代、漢方ももっと身近な存在として捉えていただければと思っています。誤解や偏見も、まだまだありますので…。漢方のよさを知っていただけるように、微力ながら地道に貢献したいと考えております。
漢方ナビの趣旨と、まったく同じです!!漢方は、医療機関で処方してもらえる上に、保険適用にもなっていますし、本当は、敷居が低い身近なお薬なんですよね!

先生:

そうなんですよ!それに、副作用がないと思われている方もおりますが、漢方はお薬ですので、副作用はあります。ただ、お医者さんによる管理のもと、適切に処方すれば安心なお薬です。
私の治療キーワードは…例えはどうかといったところではありますが、分かりやすく一言でいいますと、「和洋折衷」なんです。
西洋医学にも東洋医学にも、それぞれよいところがあります。フィフティーフィフティーの視点で、両方の医学的見地から診て…例えば、高血圧や脂質異常症など生活習慣病の場合には、数値に確実性がありますので、それを指標にして西洋医学的な治療を行ないます。ですが、患者さんが症状を訴えていても、検査値に異常が表れない場合もあります。そうなると西洋医学にも限界があります。そこを補うのが漢方なのです。
「検査値に異常がない」として、帰されてしまうことは、ありがちですよね…。

先生:

西洋医学的な検査・数値に表れないような症状にも対応できるのが、漢方のよいところですね。
西洋医学的な治療を受けてこられた患者さんの中には、漢方を理解していただくのが難しい場合もあります。そんなときには、「西洋医学的な検査・数値には異常がなくても、漢方の見地からは、身体のバランスや体質を崩しているので治療の対象になります」とお話しております。治療しますと実際によくなりますので、患者さん自身もビックリですし、私も患者さんの笑顔をみて、その効果に満足します。
西洋医学的な検査数値に表れなくても、患者さんは苦痛を訴えているわけですから、漢方という選択肢を患者さんにご提示でき、苦痛を和らげる治療を実践できることに満足しております。
私の診療ポリシーは「数字で片付く(検査で異常が出る)病気は西洋で、数字で片付かない(検査で異常が出ない)病気は東洋で」でございます。
先生が漢方医を志した、きっかけはなんだったのでしょうか?

先生:

私は臨床研修が終わった後、大学院に入って研究生活を始めました。ただ、医者になりたかったのは臨床で患者さんと向き合っていけるからでして、なぜ部屋にこもって研究をしなければならないのだろう…と考え込むうちにまもなく心と身体が不調になりました。すでに妻子もいましたので、生活を維持することを考え、研究生活をあきらめ、大学医局も離れ非常勤でお世話になっていた病院の常勤にしていただきました。大学からも離れてしまったので、これからどうやって医師として生きていくべきかを迷いかなり不安だったのですが、その頃ある漢方製薬メーカーの方と出会いまして…それが漢方との出会いでもあります。
もともと学生の頃から薬に関しての勉強が好きだったのですが、西洋薬の知識を入れることの一辺倒でして、漢方はまったく未知なる世界だったのです。どうせやるなら、とにかく徹底的に漢方を好きになるべく、その後は、セミナーや講演会に参加しまくりまして…最初は、本当に手探り状態でした。普通、ドクターが漢方をはじめられるきっかけは、漢方で劇的な効果を経験した、ということが多いと思うのですが、私はその逆で、はじめのうちは漢方で思うような効果が出ないことが続くビギナーズ・アンラック状態でした。いつか効果的な治療ができるように上達できるだろう…と信じながら時間が過ぎまして、漢方の治療効果を実感できたり学会発表ができたりするようになるには、漢方を始めてから数年かかりました。
そのメーカーの方に漢方のステップアップを指南していただいたおかげもありまして、日本東洋医学会の県部会や支部会、総会での発表を重ねながら、学会のシステム変更のため私自身が漢方専門医の資格を取得できる最後のチャンスの年に滑り込みで専門医試験を受験でき、何とか専門医にもなれました。そして、最終課題として与えられた「漢方メーカー主催の講演会の講師になる」という目標もおかげさまで達成することができ、時折ドクターや薬剤師の方に漢方の講義をさせていただいております。
今でもそのメーカーの方には、本当に感謝しております。私の恩人です。
漢方を使っていて、特に効果を実感した体験はありますでしょうか?

先生:

なんといっても、検査値に表れない症状を取ってあげられるのが、漢方の魅力ですよね。日本東洋医学会では、そのような漢方の魅力や漢方がよく効いたことの感動をいろいろと発表してきたつもりです。劇的な効果を実感できた患者さんのケースは枚挙にいとまがないのです。
ただ、私はかつて寺師睦宗先生の診療所に2年ほどお邪魔して勉強をさせていただいていたのですが、「ありふれた処方でありふれた病気を治すことこそ漢方の醍醐味である」と教えていただきました。よって、漢方の効果を実感していただいた患者さん一人一人との出会いが、私の中では全て平等に素晴らしい体験であると思っております。
たくさんあって、ひとことでは話しきれないって感じですね!
ところで、先生ご自身の健康法はありますか?

先生:

そうですね〜…現在は草加での仕事と所沢での非常勤の診療を掛け持ちしていますので、なかなかゆっくり体を休めることができません。時間があるときには、フィットネスに通うようにしておりますが。
あとは、ありきたりではありますが、規則正しい生活を心がけることでしょうか…体調を崩したときには、もちろん漢方を飲んでおります。
趣味などは…。

先生:

最近アルトサックスを始めました。いいストレス発散になりますよ!
サックスを始めたということは、音楽が好きなのですね!

先生:

そうなんですよ〜!ジャズが好きでして!
…ジャズを聴いたり演奏したりして、ストレスを解消しております。
食べ物で、何か注意することはありますか?

先生:

患者さんには、水分の摂り過ぎについてお話しする機会が多いですね。私自身も気をつけております。
最近デトックスが流行っているせいなのか、水分を過剰に飲まれる方が非常に多いように感じますね…漢方でいうところの「水毒」状態になっている方が多いと思います。特に若い女性で受診される方にその傾向があります。過剰に水分を摂っても、排泄する量にはおのずと限界がありますので、浮腫んでも仕方ないのです。それに水分は、体を冷やしてしまいます。摂り過ぎは、いろいろな症状の元になってしまうのです。
西洋医学中心の診療では、あらゆる場面で「水分を十分摂って」と指導されることが多いと思いますが、私は診療においては特に水分の摂りすぎの欠点の説明に時間をかけます。
この地域の患者さんの年齢層は、どのような感じですか?

先生:

年齢層ですか…まんべんなく来られますね。 お子様、20代前後の若い方からお年寄りまで、それこそ老若男女といった感じでしょうか。この地域は、住宅開発が盛んでもありますので、30代前後の世帯主を中心とした核家族を中心に、まだまだ人口は増えていくと思います。
当院は基本的に、お子さんからお年寄りまで、ご希望に応じて可能なことはできる限りすべて対応させていただく姿勢でおります。クリニックの名前に「ファミリー」と入っておりますのは、そのような診療姿勢の表れとお考えいただければありがたいです。
先生が今後目指されます医療とは、どのようなものでしょうか?

先生:

西洋医学にも東洋医学にも、それぞれによいところがあります。これまでは、西洋医学から見た漢方に対しての偏見、またその逆に、漢方の特長を主張し過ぎる側面もあり、なかなか相互理解というには難しい状況ではありました。先ほどお話しましたように、和洋折衷的に、フィフティーフィフティーの視点から、西洋医学と東洋医学それぞれの長所を融合させて、患者さんにとって一番よい、最善の治療法を提案できればと思い、日々診療にあたっております。
よく患者さんの体質に応じて漢方を選ぶことを「オーダーメード」という言葉で説明されますが、私はそれは正しいことではないと思っています。オーダーとは、あくまでも患者さんのご希望であって、いくら漢方がいい治療であっても患者さんが望まないのに漢方診療を押し付けることを「オーダーメード」というのは傲慢だと思うのです。私は、西洋医学、漢方医学、もしくは両医学の併用など、できるだけ数多くの選択肢を患者さんにご提案し、その中で漢方診療をご希望され、漢方でご希望通りの効果を出せた時こそ、この医療を「オーダーメード」と呼ぶべきだと強く思っています。
日常の小さな努力の積み重ねから、少しでも漢方のよさを知っていただけるような「オーダーメード」診療を通しての啓蒙活動を、これからも微力ながら続けていこうと思います。
啓蒙活動ですよね!!漢方ナビも、頑張ります!!
本日は、ありがとうございました。


取材後記

受付スタッフの方もとても感じがよくて、地域に信頼されているクリニックといった印象でした。先生も、「幸せオーラ」出しまくりって感じ!!
漢方に対する熱い想い…みなさんに伝わりましたでしょうか!

■今回の取材先
レン・ファミリークリニック
〒340-0054 埼玉県草加市新善町373
TEL:048-944-2200
URL:http://www.ren-family.jp/

※本文内の情報等は掲載時のものです。
  現在の状況とは異なる場合がありますので予めご了承ください。


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