第三十四回 眞弓循環器科クリニック
眞弓 久則先生


略歴
氏名: 眞弓循環器科クリニック 院長
眞弓 久則(まゆみ ひさのり)
略歴:
昭和54年3月 九州大学医学部医学科卒業
昭和54年6月 九州大学医学部心臓外科入局
昭和61年1月 米国南フロリダ大学小児科Research Associate
平成3年4月 松山赤十字病院心臓血管外科副部長
平成6年7月 国立病院九州医療センター心臓血管外科医長
平成14年11月  白旺会渡辺病院院長
平成20年4月 眞弓循環器科クリニックを開業
所属学会
(役職名):
日本胸部外科学会(指導医)
日本心臓血管外科学会(心臓血管外科専門医)
日本外科学会(認定医)
日本循環器学会(正会員)
その他: 日本医師会認定産業医
眞弓循環器科クリニック 眞弓 久則先生



ナビゲーター:奈美
新年明けましておめでとうございます。今年も漢方ナビをよろしくお願い致します!
本日は、埼玉県岩槻市に来ております!駅前は開発が進んでいるのですが、周辺は、古い歴史を感じさせられる、新年にはピッタリな雰囲気の街です。五月人形が有名なんだそうです。そういえば、「人形の街岩槻」って聞いたことがありませんか?
どんな取材になるのか楽しみです!

眞弓循環器科クリニック
スタッフ



眞弓 久則先生にインタビュー
駅前は開けているのに、少し入ると歴史を感じさせてくれる街並みがすてきですね!先生がこの地域に開業された理由を教えて頂けますか?

先生:

4年前鹿児島の病院で働いていた時、インターネットを通じて、さいたま市岩槻区の某病院理事長と知り合い、岩槻の病院で働くことになったのがきっかけです。3年間ほど近隣の病院に勤めた後、その理事長の勧めもあり、岩槻駅西口に開業することになりました。

こちらでは、主にどのような患者さんを診ているのですか?

先生:

中高年の高血圧症が柱ですが、併発した糖尿病、高脂血症 などもいっしょにコントロールしています。虚血性心臓病(狭心症、心筋梗塞)や、それに似た訴えの疾患群、例えば逆流性食道炎、パニック障害なども多いです。アレルギーの季節には、花粉症(アレルギー性鼻炎)、咳喘息も多いですね。

先生が、診療で心がけていることはなんですか?

先生:

漢方とは関係ないかもしれませんが、高血圧症、糖尿病、高脂血症、高尿酸血症 など、全ての疾患をキチンとリストアップして、漏れなく、各学会が推奨するレベルまでコントロールをつけるということです。よく見られることですが、「この疾患には、この薬が入っているから治療している」といった、おきまりパターン治療で、コントロールレベルにはかまわない…といった診療スタイルは大嫌いです。

とてもきめ細かく治療しているのですね。漢方を使っての治療についても教えて頂けますか?

先生:

対症療法的に漢方を使うことはもちろんですが、舌症、脈診、腹診を通して、「漢方的診断」を下したのちに漢方を使います。体質改善薬として漢方を生かしたいと考えています。降圧薬などの西洋薬は、「いわば白髪染めみたいなものです…」と患者さんに説明していますが、漢方薬は、もう少し長いスパンで体質改善まで踏み込める可能性を感じています。ただし、いくら漢方といえども「薬理学」的な作用をする物質には違いなく、遺伝的な体質を根本的に変えてしまうことはありません。いいかえれば、薬を止めれば、やがてはもとに戻るということを、患者さんにはお話しております。

漢方を採り入れて治療するようになった、きっかけをお聞かせ下さい。

先生:

私は決して「漢方医」ではなく、漢方も利用する西洋医という立場です。昭和54年に九州大学医学部を卒業し、同大学の心臓外科に入局しました。3年間の臨床研究後に、免疫学教室に移植免疫の研究に行ったら、かつての同級生と一緒になりまして…彼が漢方にはまっていて、「漢方をやってみないか!手詰まりにならないぞ!」と誘ってくれたのがきっかけで、その後福岡市の漢方研究会で一緒に勉強させてもらいました。

同級生との運命的な出会いが、漢方との出会いに通じたのですね!その後の漢方での治療において、印象に残るようなエピソードなどありますでしょうか?

先生:

この2〜3年間で一番印象深かったのは、ある70歳ぐらいの男性でした。この方はうつ病で、下痢と脱水を合併して、一時入院加療したのですが、抗うつ剤SSRIに加え、水毒血体質に対して、当帰芍薬散⇒五苓散で外来フォローしました。50年来の下痢腹で外出もままならず、特に電車などでのお出かけが、急な腹痛でできなかったのが…この治療によって外出できるようになったと、大喜びでした。「先生にもっと早く出会っていれば、人生を損しなくてよかったのに…」といわれました。

でも、そのときに先生に出会えてよかったですよね!本当に、助かったのだと思います。ところで、先生ご自身について伺いたいのですが…趣味やストレス解消法についてお聞かせ下さい。

先生:

私自身は、足に障害があり不自由なので、散歩もできません。ですから、カロリー制限のため一日2食(昼抜き)にしています。高血圧症、高脂血症、高尿酸血症 に対しては、キッチリコントロールしています。ストレス解消法といっても何もありませんが、本を読むことと、晩酌ぐらいでしょうか。最近は浅田次郎にはまっていましたが、ほぼ読破しました。外で飲むことは、1〜2ヶ月に1回ぐらいですね。

私も一日2食です…現代の生活様式では、3食は食べ過ぎのような気がして??

先生:

私は肉類が好きなのですが、晩酌のみは野菜類か魚類にしています。5年前に境界型糖尿病と分かり、カロリー制限のつもりで昼抜きにしています。「3食はキッチリ食べましょう!」などといいますが、要はトータルカロリーと栄養のバランスだと思っています。
人間、好きな食べ物、飲み物を禁止されると、働く意欲がわいてきませんよね。美味しく食べて、薬はキッチリ飲んでおく…っていうのが、一番ストレスが少ないと思っています。

最後に、先生がこれから目指す医療についてお聞かせ下さい。

先生:

開業してみて一番驚いたのは、労作性狭心症の10倍も20倍ものパニック障害、不安障害、うつ病の患者さんが充分な治療を受けずにいるということです。これらの患者さんは、なかなかSSRIなど必要な薬を飲んでくれないことも多いので、漢方などをとっかかりにして、必要な薬を最終的に飲んでいただければと思っています。まあ、心身一如の医療とでも申しましょうか…。



取材後記

西洋医学に漢方をうまく採り入れて治療しているという印象でした。症状をキッチリとコントロールする治療は、とても重要で、且つ繊細なんですね。
先生ご自身が障害を乗り越え、熱心に日々の診療に取り組んでいます…患者さんの辛い気持ちが、本当の意味で分かるお医者さんではないでしょうか。

■今回の取材先
眞弓循環器科クリニック
住所:〒339-0067 埼玉県さいたま市岩槻区西町1-1-26
ヒューマンスクエア岩槻プレミアムタワー202
TEL:048-790-1611
FAX:048-790-1612
URL:http://www.newton-doctor.com/doctor/saitama/mayumiclinic/s06/

※本文内の情報等は掲載時のものです。
  現在の状況とは異なる場合がありますので予めご了承ください。


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