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ご自分のクリニックと病院の両方を診ているなんて、本当に先生って大変ですね! |
先生: |
はは!そんなことはありませんよ!この病院には、以前勤めていましたから。
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先生のクリニックは、どんな特徴がありますか? |
先生: |
東洋医学クリニックということで、東洋医学をメインに、漢方や鍼治療を採り入れて、さまざまな症状に応用して治療しております。
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地域的な特色もあるかと思いますが、先生のところではどのような患者さんが多いですか? |
先生: |
ご高齢の方が多いですね。漢方の領域が得意としているところなのですが、病気という状態までは至ってなく、老化からくる症状や痛みを、漢方で緩和させるといった治療が中心です。整形外科に行っても、痛み止めを処方されて終わってしまい、なかなか症状が改善されないケースも多いので、そんな患者さんには、漢方や鍼治療を行なって症状を和らげる治療を行なっております。その他には心療内科系の患者さんと、一部難病やがんの患者さんも診ております。これらの患者さん向けに、さまざまな健康食品がありますが、健康食品は、まだまだエビデンスが十分ではありませんので、漢方や鍼治療をお薦めしております。
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ご高齢の患者さんが多いなかで、心がけていることはありますか? |
先生: |
笑顔ですね!それから、きちんと話を聴くということですね。鍼治療をしているときは、手で触れることが多くなりますので、痛いところを触りながら患者さんの訴えに耳を傾ける…漢方でいう「手当て」ですね。それを大切にしております。
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漢方医を志されたきっかけはなんですか? |
先生: |
私は内科医で、現在も消化器内科を診ていますが、通常の薬ではなかなか改善されないケースもあったのですね。そんなときに漢方を使ってみたところ、非常によい結果が出たことがありましたので、もともと興味があったこともあり、漢方の勉強を始めました。
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先生が診てきた漢方を使っての患者さんで、何かエピソードはありませんか? |
先生: |
心療内科系・精神科系の患者さんに多いのですが、パニック障害傾向で、どこでも泣き出し、騒ぎ出してしまう患者さんが、いろいろな精神科を転々として、さまざまな精神薬を飲んだものの、なかなか効果が出なかったのですね。その患者さんに、症状に合わせた漢方を使ったところ、劇的な改善がみられたケースがありました。これには、ほんとうに驚きました。科学的に検証したわけではありませんでしたが、その漢方を続けているうちに、最終的には全ての精神薬をやめてしまいました。以降は、その漢方だけで経過を診るようになりました。その経験があり、なんでも抗精神薬だけを使えばよい…ということではないのではないか?と思うようになりました。今でもとても印象に残っております。
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先生自身が心がけている健康法は、何かありますか? |
先生: |
そうですね〜…漢方を飲んでいます!それからスポーツもやっています!そして囲碁ですね!
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なんだかユニークですね〜!スポーツは何をされているのですか? |
先生: |
アイスホッケーをやっています。学生時代からやっていますが、最近は息が上がってしまい、体力的な衰えを感じております…もう、おじさんです。
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先生はおいくつですか? |
先生: |
32歳です。
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え〜!!32歳で、おじさんですか〜!! |
先生: |
そ・そうですかね…最近は食事もさっぱりしたものがいいですしね。それから、適量のお酒でしょうか。最近の研究でも、適量なら飲んだほうが長生きするという報告もありますし…血流もよくなり、緊張も緩み、ストレスも解消されますので、適量のお酒による健康法はお薦めです。高齢者のかたにも薦めております。
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最後に、これから目指されます医療についてお聞かせ下さい。 |
先生: |
病名や検査が重要視されているのが現代医学ではありますが、私は、とにかく患者さんの訴えを聴くことを大切にしていきたいと考えております。また、こういう医療を広めていくためのお役に立ちたいと思っております。他の医療機関を受診しても、症状がなかなか改善されない患者さんが、私のところにも多く来られますが、そんな患者さん一人ひとりの訴えをよく聴いて、病名だけにたよらない、患者さん自身を診る…そんな医療ができればと思っております。
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本日は診療後のお疲れのところ、ありがとうございました。 |