第八回 平馬医院 平馬直樹先生


略歴
氏名: 平馬 直樹 (ひらま なおき)
平馬医院 平馬先生
略歴: 昭和27年 神奈川県生まれ 東京医科大学卒業
昭和53年 北里研究所付属東洋医学総合研究所勤務
昭和62年〜平成1年 中国中医研究院広安門病院(北京)に留学
平成2年より牧田総合病院牧田中医クリニック診療部長
平成8年より現職、後藤学園入新井クリニック漢方診療部長を兼任
平成17年より日本医科大学東洋医学科講師
現職名: 平馬医院副院長、東京臨床中医学研究会副会長
所属学会: 日本東洋医学会、日本医史学会
研究会: 東京臨床中医学研究会、温知会、東洋医学国際研究財団

ナビゲーター:奈美
早いもので、もう12月ですね〜。
私も年末に向けて目の回るような忙しさで、突っ走っています。体調管理は、漢方のおかげで万全です。これから、風邪やインフルエンザなどが流行る季節ですが、みなさんも体調には、くれぐれも気をつけて下さいね。

今回は、神奈川県大和市にあります平馬医院に来ています。小田急江ノ島線・東急田園都市線中央林間駅より徒歩2分。駅から近くて、すごく便利。
さあ!取材開始!ワクワク…ドキドキ…う〜ん、この瞬間はいつも緊張するな〜。
平馬医院


平馬先生にインタビュー
先生は、漢方をわかりやすく説明した本を出されていますが、漢方ナビもわかりやすさを目指しています。今日は、よろしくお願いします。
私も、取材で先生方に、漢方についていろいろ教えていただき、ほんの少しだけ入口に立ったって感じがしています。
先生のところでは、どのように漢方を取り入れて治療しているのですか?

先生: 昔からの中国伝統医学を、現代の日本の医療にどのように適用させていくかというのが、私の仕事のテーマです。現代医学で治療すべきか、漢方で治療すべきかを選別して、漢方がいいようなら、現代の水準で最善の漢方を用いて治療してあげたいという気持ちで治療しています。
先生は、なぜ漢方医を志されたのですか?
先生: 医学部に入った時に、民間医学や伝統医学を専門にしたいという気持ちがありました。ですから、漢方を含めて、学生時代から勉強していました。熊本県で開業されている橋本行則先生に、学生時代に指導いただき、卒業後、北里研究所の東洋医学研究所に入所して、大塚敬節先生や矢数道明先生に漢方を教わりました。
運動療法や物理療法、鍼にも興味がありましたので勉強しましたが、プロとして技術を磨いていくなら、漢方にしようということで、今は漢方一筋に診療しています。

私自身、漢方のお世話になっていて、その良さは実感していますが、まだ、漢方について誤解されている方々が多いように思います。先生、漢方の魅力について教えていただけますか?

先生: そうですね、漢方は現代医学とは違う視点から診るところがありますので、現代医学では難しい状況でも、漢方ではアプローチしやすい場合があるのですね。ですから、現代医学が苦手な部分を補完するという意味においては、有力な武器だと思っていますし、効果のある治療法だと思っております。

体質的に風邪をひきやすいなど、気管支が弱くてしょっちゅう風邪をひいてしまい、冬になると繰り返してしまうご高齢の方も多いのですが、現代医学では症状が出てからの治療になりますので、咳が出るようならこのお薬、お腹の調子が悪くなったらこのお薬を出しましょうということになります。
一方、漢方は、体質からくる症状を改善するのを得意としておりますので、呼吸器を丈夫にして風邪をひきにくくすることができます。

また、例えば、何年も胃腸が弱くて悩んでいた人が、漢方を続けることによって体質が改善され、痩せていて、いくら食べても体重が増えなかった患者さんの体重が増えたというようなことはよくありますね。体質強化という面では非常に有効ではないでしょうか。

体質的バランスを整えるというイメージですね。
漢方は効き目に時間がかかるのではないか?というイメージを持たれている方が多いように思うのですが、私自身は漢方を使っていて、そんなことはないように思うのですが…実は、ストレスから(仕事!)いきなり血圧が上がってしまい、慌てて病院に行きました。最初だけ西洋薬を飲みましたが、その後は漢方で、すぐに元の血圧に戻りました。今は安定しています。

先生: 病気によってはよくあることなのです。
高血圧で思い出しましたが、頭痛を訴えられてきた患者さんで、すごく赤ら顔で、のぼせが強くて、目の奥から頭全体にかけてズキズキ痛いということで、血圧を測りましたところ200以上ありまして、これは脳血管障害を起すような危険な頭痛で、すぐに血圧を下げなければならない状況でした。他に問題がないか詳細に調べるために、大学病院にも精密検査等のお願いをしました。大学病院の検査を進めながら、西洋薬の降圧剤を試してみたのですが、どうしても吐いてしまって受付けないのですね。そこで漢方を飲ませてみたところ1週間ぐらいで、だいぶ顔色がもとにもどりまして、まだ血圧は高めでしたが、160ぐらいに下がりましたので、危険な状態は過ぎただろうということで、ほっとしました。同時に頭痛もすっかりおさまりました。
それ以後、漢方を続けていますが、患者さんもだいぶ楽になった様子でした。
薬、食事のバランスや睡眠、そして、気持ちを楽に穏やかな生活を心がけるよう、大局的に診ました。患者さんも体調が良いので、楽しみながら継続しているようです。

先生のお話を伺っていると、なんだか自分が治療されているような気分になってきました。そうですよね、漢方を始めてから身体が変わってくるって感じは確かにあります。
ところで先生、日々お忙しいとは思いますが、先生自身はどのように息抜きをされているのですか?
先生: 本当は、身体を動かすのが一番いいのですよ…子供達が小さかったころは、一緒にサイクリングに行ったりしていましたが、最近は運動不足ぎみですね。
ストレス発散には、カラオケもいいですよ。気のめぐりをよくする意味でもよいのではないでしょうか。
先生は、カラオケで何を歌うのですか?
先生:

そうですね、洋楽が好きですね。中学生・高校生のころラジオで流れていた洋楽を歌います。

どのようなアーチストの曲を歌うのですか?
先生:
ビーチボーイズやビージーズなどなどですね。60年代〜70年代の、当時耳に入ってきた曲はかなり歌えますよ。
カラオケで洋楽を歌うと、目立ちますよね〜!
漢方は食事も大切ですが、何か好きな食べ物はありますか?
先生:
アジアの料理が好きですね。タイ・中国・韓国などの料理が好きです。
我が家にはアジアの香辛料がそろっていて、自分でも料理しますよ。マーボー豆腐はかなり本格的です。
山椒も四川の物でないと、あの味は出せません。
先生、なんか漢方にもつながるような?
先生:
その土地・土地に独特なお薬があるという言葉に、「道地薬剤」というのがありまして、四川の山椒は、まさにその土地に独特の香りと味のお薬ということになるのですね。それから、四川には「火鍋」というのがありまして、これが、また大変辛いのです。上海で食べた「火鍋」とは比較になりませんでした。やはり、本場は違います。
そんなに辛いのですか!
先生:
辛いなんてものではありません!驚くべき辛さでした!
でも、食べてみたい気もしますね…
最後になりますが、今後先生が目指す医療とはどのようなものでしょうか?
先生:
中医学というのは、東アジアの標準といえる伝統医学なのですね。これを日本で広め、世界にも広げていきたいですね。中国や韓国の先生方と交流を深める意味でも、よく両国にはでかけます。
素朴な疑問なのですが…漢方は西洋の方達にとっても有用なものなのでしょうか?
先生:
アメリカやヨーロッパでは、きちんと中医学の学校も資格も出来てきております。アメリカなどは、かなり進んでいますよ。日本だけが国家の後押しなしに、学会の努力、一般の患者さん達の支持だけで支えている状態なので、国家の援助は何もないのです。そういう意味では、まったく遅れを取っていると思います。

遠い西洋で進んでいて、アジアの日本が遅れているなんて、どう理解すればいいのでしょうか?
先生、今日は本当にありがとうございました。


取材後記
私は、恵まれていると思います。だって、楽しみながら先生方に漢方を教わっているのですから。みなさんにも伝わるといいのですが…。
今回の平馬先生のお話で、日本の中医学が西洋より遅れているというのは驚きでした。けれど、お話を聞いて、先生の熱意は必ず実ると実感しました。
漢方で救われている患者さんは、私を含め大勢いるのですから。

■平馬医院
神奈川県大和市中央林間3-10-9
電話:046-272-2122
交通:小田急江ノ島線・東急田園都市線中央林間駅より徒歩2分

※本文内の情報等は掲載時のものです。
  現在の状況とは異なる場合がありますので予めご了承ください。

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