第五回 鐘紡記念病院 二宮先生・新澤先生


略歴
氏名: 二宮医長
鐘紡記念病院 二宮先生
略歴: 1987年 愛媛大学医学部卒業
1992年 愛媛大学大学院 医学研究科卒業
1994年〜2002年 愛媛大学医学部助手
所属学会: 日本内科学会認定専門医、日本リウマチ学会専門医、日本東洋医学会専門医、日本東洋医学会指導医、日本リウマチ財団登録医

氏名: 新澤医長
鐘紡記念病院 新澤先生
略歴: 1991年 富山医科薬科大学医学部卒業
所属学会: 日本内科学会認定専門医、日本リウマチ学会専門医、日本東洋医学会専門医、日本東洋医学会指導医、日本リウマチ財団登録医





ナビゲーター:奈美
このところ体調が絶好調の奈美です。今日は神戸に来ていて、お昼に神戸牛ランチを食べました。おいしい!それに思ったより安いし、神戸牛…最高です!!
満腹になったところで、さあ、取材、取材!今回は、鐘紡記念病院の和漢診療科です。兵庫駅から車で7〜8分の緑に囲まれた、大きくて優雅な雰囲気の病院にお伺いしました。和漢診療科?どんな診療をしているのか、すごく興味が湧いてきませんか?


第5回「今月の先生」は、鐘紡記念病院の二宮先生・新澤先生です。
鐘紡記念病院 外観・受付



二宮先生・新澤先生にインタビュー
「漢方ナビ」初の、お二人の先生への同時インタビューで、大変緊張していますが、気楽な気持ちで進めていきたいと思います。
二宮先生: それで行きましょう!こちらもどんな取材か、緊張していたんですよ。
よかった。では、リラックスして行きましょう。ホームページに、こちらの和漢診療科では、和漢食を治療に取り入れているとありましたが、和漢食とはどのようなものでしょうか?

新澤先生:

そうですね…そうしたら、後で栄養士さんにも参加してもらいましょうか?日々大変な苦労をされて、和漢食に取組んでいるんですよ。
イメージとしては、どんな食事なのですか?
二宮先生: 玄米が主で、肉類・魚類は一切使用しません。いわゆる、精進料理のイメージです。
もともとは、千葉の故小倉重成先生が提唱する、食事と運動と漢方を使った治療法を富山医科薬科大学で発展させて、九州の飯塚病院でも治療の一環として提供されています。
そうすると、和漢診療科では食事も含めての治療ということになるんですね。
二宮先生: 当院では通常の外来だけでなく、入院をしながら漢方の治療ができます。和漢食を取り入れて、難治のアトピーなどの治療に当たっています。
このような特色ある治療を取り入れているところは、他にもあるのでしょうか?

二宮先生:

食事療法を取り入れているところは多いと思いますが、和漢食ということで、ここまでやっているのは、富山医科薬科大学関連の数ヶ所ではないでしょうか。

新澤先生:

現代は栄養過多の傾向にあり、それに伴う疾患も多くなっています。和漢食によって、正常な体内環境に整えるというのが重要です。治療成績もかなりいいですよ。
そろそろ栄養士さんを呼んで、参加してもらいましょうか。いろいろな話が聞けると
思いますよ。

(丸山管理栄養士参加)
和漢食についてお聞きしてまして、実際にご担当されているそうですが、和漢食というのはなかなか聞きなれないように思うのですが…
丸山栄養士: 丸山管理栄養士食べ物には、身体を冷やす「陰の食べ物」と身体を温める「陽の食べ物」に分けられますが、長い年月を経てきた先人の経験から、この「陰」と「陽」の考え方をベースにして生まれたのが、和漢食です。現代は、昔はなかった加工食品や保存料・化学調味料を身体に取り入れることによって、体内環境のアンバランス感が出ているのではないか?その考えに基づいて、日本人のルーツでもありますモンゴロイド系の人種に合う食事を追求したのが、和漢食なのです。動物性の蛋白質は一切使用しません。調味料も、加工されたものは極力抑えたものになっています。ですから、肉類・魚類は一切使用しません。野菜や昆布などからダシを取り、甘味は野菜からのを利用します。1日のカロリーも1217キロカロリーと大変低く抑えられています。入院してこの食事を治療に取り入れることにより、漢方が効きやすい身体の環境に整えていきます。

しばらく入院して、和漢食によって身体の環境を整えてから、漢方の治療に入るのでしょうか?

丸山栄養士:

いいえ、初めから漢方と和漢食を同時に取り入れて治療を進めていきます。
先ほど1日のカロリーが1217キロカロリーとかなり低く抑えられていると伺いましたが、毎日となると患者さんも大変ではないか?と思うのですが…

丸山栄養士:

かなり悪くなった状態で入院される患者さんが多いので、それほど問題なく受け入れてもらえますが、メニューもいろいろ工夫して提供しています。それから、入院前に、治療の一環としての食事という説明もしっかりとさせて頂いております。退院され、日常生活に戻られましても、食事のサポートをさせて頂く場合が多いですね。

お話をお伺いしていると、なんだかダイエット効果もあるように思うのですが?

丸山栄養士:

そうですね、和漢食は普通の食事の2倍の繊維質量がありますし、脂質やビタミンはナッツ類や果物で補いますので、栄養バランスのよいダイエット効果があると思います。
和漢診療科に入院すれば、和漢食で栄養バランスを整えながら漢方の治療を受けられ、結果としてダイエット効果も期待できるということですね。食事を提供する際、心がけていることはなんですか?

丸山栄養士:

治療は、先生と患者さんとの信頼関係が大切だと思います。ですから、漢方治療を中心に食事の面からサポートしているという感じです。和漢食は患者さん一人一人に合わせたオーダーメードです。それぞれの患者さんが、おいしく楽しんで召し上がって頂けるよう心がけております。
日々の診療におきまして、ご苦労もなにかと多いと思われますが、最後に、先生がたのストレス解消法をお聞きしたいのですが。では、二宮先生からお願いします。
二宮先生: お酒ですね。ビールでも日本酒でも…なんでも…

かなり、いけそうですね!!では、新澤先生は?

新澤先生:

ひたすら寝ております…(笑)

よっぽどお疲れのようですね!大丈夫ですか?

二宮先生:

新澤先生は重症なんです!いろんな意味で??


新澤先生は、「気」を全て患者さんにあげているんですね。
二宮先生:

そうなんですよ!(笑)

丸山栄養士:

え〜!そうなんですか??(笑)

丸山栄養士のストレス解消法はなんですか?

丸山栄養士:

私はおいしいものを食べることです。それとお酒があれば…ホームパーティーも好きですね!お酒は各自で持ち寄って!料理もしますよ!患者さんに食事の説明をする時のヒントになりますしね。

プライベートでも、やっぱり頭の中は仕事なんですね!


取材後記

3人の息がピッタリで、正に漢方のチーム医療って感じがしました。和漢食の奥の深さにはビックリです。一人一人にオーダーメードで提供している努力には頭が下がる思いでした。
管理栄養士2名(丸山・沢畠)体制にて細やかな対応が出来るように努めているとのことですが、そんな日々大変なご苦労があるにもかかわらず、3人はめちゃくちゃ明るかったです。
最初は2人の先生への取材と聞いて、緊張していましたが、気がつけば3人の取材になっていました。人数が多い取材も、たまにはいいかも?

■鐘紡記念病院  http://www.kanebo.co.jp/hospital/index.html

※本文内の情報等は掲載時のものです。
  現在の状況とは異なる場合がありますので予めご了承ください。


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